スポーツ障害

スポーツ障害(傷害)とは、スポーツに起因する痛みや機能障害の総称で、大きくは外傷と障害に分けられます。

■ 外傷
捻挫、肉離れ、腱断裂、脱臼、骨折など、一度に強い外力が加わることにより生じるものを指します。

■ 傷害
特定の部位に繰り返し外力が加わり軟部組織を損傷するもので、野球肘、野球肩、ランナー膝などを指します。

主な部位と種類

 膝 ジャンパー膝、ランナー膝、オスグッド・シュラッター病、タナ障害、腸脛靭帯炎、分裂膝蓋骨等
 肘 野球肘、テニス肘等
 肩 野球肩、リトルリーガーショルダー等
 足 足底筋膜炎、踵骨骨端症等
 脚 シンスプリント、アキレス腱炎、コンパートメントシンドローム等
 腰 腰椎分離症・すべり症、梨状筋症候群等
 首 むち打ち症等

 

原因は・・・

スポーツ障害の多くは、バランスの悪い動きによる使い過ぎによって起こっているので、障害が起きた場合は、その部位を休ませバランスを正すことが大切です。

例えば野球では、体全体を使わないで「手投げ」になるなど、体の一部に負担のかかるフォームが癖になっていると、障害が起こりやすいといえます。

子供のスポーツ障害

人間の骨格や筋肉の多くは、6~7歳ごろに急速に成長が始まり、18~19歳ごろに完成します。したがって、少年期の運動は重要であり、その発達の度合いを大きく左右します。しかし、未完成の組織を駆使しすぎると、障害をこうむり、逆効果となる危険性が高いのです。

本来、子供のスポーツは、体力向上を目的とした全身運動であることが望ましいのですが、個々のスポーツには必ずバランスの悪い動きがともないます。近年 は、こうしたスポーツ障害へのトレーナーの認識が高まっていますが、本人が無理をし続ければ、障害は避けられません。

親も子供の能力が高いと将来への期待もあり、無理を強いる傾向にあります。親の期待に応えるために無理をする子供も少なくありませんし、成果が上がれば本 人もやる気が増し、無理も苦痛にはなりません。結果的に、手術などを必要とする状況になれば、子どもは運動を中断せざるを得なくなり、後遺症が見られる ケースも出てきます。

スポーツを通して子供の健全な成長を期待するならば、親は子供の身体に無理が発生していないかを、よく観察してあげて下さい。